ハルの日　～NPO法人プエルタ・ハルの日記～

グアヤキルでの活動が始まり、
ちょうど一ヶ月が過ぎました。
クエンカでの一ヶ月はめちゃくちゃ
長く感じたけど、今回は逆。
めっちゃ早く感じます。
野球のおかげでしょうか。

そんなこんなで、
思えばあまりしていなかった
野球の報告です。

いつも賑やかなエクアドルの少年少女たち。
いつでも口を開けば
「フエゴ！、パルティド！（どちらも試合の意）」
「ヨ！、ヨ！、ヨ！（おれだおれだおれだ）」

自分のバッティングの順番が終わると
いつも帰る準備をしちゃう子

いつもイタズラするくせに、
そのイタズラで相手が本気で嫌がると、
それ以上に本気でしょぼくれて帰っちゃう子
（次の日そいつはまたイタズラしてましたが）

一番の順番を勝ち取れず泣いちゃう子

絵に描いたように態度がデカい子
（メジャーリーガーか！）

といろいろです。

コーチの方とも
大分話をするようになりました。
特に野球については最近からでしょうか。
一生懸命な方が多く、毎日助けられています。
毎日色々あることは確かですが・・笑

まー考えてみても、
いきなり来た日本人の若造に
いろいろ言われても良い気しないだろうし、
ソッコーシカトかまされんじゃないかって
思ったりもしてて。

でもでも、
そういう話が最近出来てきた、ということです。

初めは
各グループ別々にやっていたアップ。
年齢別、経験別に練習内容を
検討するのは当然なんですが、
最近は初めのアップを一緒にやっています。

そのきっかけになったのが

「ZAZEN」

そう、
あの坐禅です。

スペイン語には「ザ行」の発音がありません。
なんで、そのままだと
「サセン」になっちゃうんですが、
なぜか何度言ってもコーチは
「ダッセン」
と言っちゃいます。

『ダッセン』と言えば・・・
あの本を思い出して一人笑いました。
齋藤の人生に左ジャブ入れた本。
おいおいです。

このダッセン、
練習前に２分間、やっています。

「坐禅は日本で心を落ち着かせたいときにやるんだ。
坐禅をしているあいだは目を閉じて道具やグランド、
家族と仲間とコーチ、野球が出来ていることに感謝しよう。
頭をポジティブにしよう。
みんなの練習は、道具を大切にしなかったり、
たまに冗談が多かったり、騒がしすぎる時がある。
一日２時間の練習時間を集中して取り組むこと、
野球道具を大切にして練習すれば、
野球がもっと上手になると思うよ」

って感じのことを
まずはコーチに話し、
選手達にも話しました。

ちょっと本来の坐禅の意とは違うのはご勘弁。
ダッセンなので。

大体のことで動き出しが遅いエクアドル人ですが、
この時のコーチは待ってましたとばかりに
スイッチオン。
２分にしようね、って
打ち合わせだったのですが、
選手達に向かって言った言葉、

「５分やるから」

いやいや熱中症になりますがな。

まーそもそも、
齋藤なんかがちょこまかやるより、
コーチやもっと近くの親とかが
言った方が当然説得力あるし、（実際あったし）
というか、まずはそことの共通理解がないと、
長期的にみて子ども達が理解、実践することは
不可能にちかいんじゃないか。

開始前の説明とダッセンの途中云々関係なく
子ども達に熱く語るコーチの背中を見て思いました。

練習が始まればいつも通りの
エクアドルの少年少女。

写真は先日のダッセンの風景。
なかなか不思議な光景です。
さてさてこれからどうなるか。